忍者ブログ

Repeat:

退屈な日常とか、虚像の世界とか

2025/02    01« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  »03
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

(暇だわ・・・)

若干の熱を孕んだ微風が葉を揺らす音を聞きながら、頭の中でここ十数分で三度目の言葉を浮かべる。

────、たいあたりだっ!」
不意にそんな声が聞こえてきたかと思うと、視界の端の方で新たに軽い砂煙が上がった。

(まさか最初の授業が見学なんてなあ・・・)視界の中のいたる所で行われるバトルにそう心の中で嘆いて小さく溜め息を吐き出す。
その原因であるアイツは、今は何処か別のフィールドでバトルをしているのだろう。


「・・・・バトルしたかったなあ・・・・」

無意識に小さな声で呟き、二度目の溜め息を吐くと後ろへと仰向けに倒れ込む。
そして、草の青いにおいを胸いっぱいに吸い込んで目を閉じ────、


「サボり発見かもっ!」


天から降ってきた明るく軽やかな声に吐き出しかけた息を飲み込んで、ゆっくりと重い瞼を上げた。




+++++++
久々の更新ー。
本当はもっと長かったんですが、適当なところで切りました。
続きはそのうち上げます。

PR

(日焼け止め塗ってくれば良かったなあ・・・)

雲一つない空から燦燦と降り注いでくる日差しに目を細め、手を翳してその場凌ぎの影を作る。
「じゃあ、適当にペア作ってバトルしてみろ」
人垣の前の方から聞こえてきた声に視線を下ろすと、それまで静寂を保っていた生徒達が一斉に口を開いて、多くの話し声が鼓膜を叩いた。
目の前で着々と二人組が作られていくのを見ながら周囲に視線を滑らせ、集団と少し離れた所に立つシンジの姿を見つける。

「シンジ」
数歩近づき名前を呼ぶとシンジは視線だけを私の方に投げ、そして私から遠ざかり始めた。
シンジの行動に驚き一拍遅れてその後を慌てて追い、特に早歩きをしていたわけでも無いシンジにはすぐに追いつきその肘を掴んだ。
「なんで逃げるのよ」
強い口調でそう言うとシンジは煩そうに顔を顰め、無言で私の手を振り払った。
そして再び離れて行こうとしたシンジの腕をさっきよりも強く掴む。

「・・・何なんだ、お前」
やっと反応を示したと思ったら、嫌悪感を隠そうともしないシンジの態度に怒鳴りかけ、それをぐっと飲み込む。
「あんたは私と組むのよ」
些か抑えきれなかった怒気が含まれたけど、その言葉にシンジが纏う空気が変わったのを感じて口角を上げ、

「おい」

突然背後からかけられた、今最も聞きたくない声に体を強張らせる。
そして、近づいてくる砂を踏む音に息を吸って肩越しに後ろを振り返る。
「何よ」
そう言えば、私のすぐ後ろまで来ていたサトシはちらりと私に視線を投げて、しかしすぐに視線を逸らすとその視線をシンジへと向けた。
「お前、俺と組め」
「はあっ!?」
「・・・・」
いきなりの発言に声を上げた私を無視してサトシはシンジを真っ直ぐに見続ける。
シンジはというと、その言葉と視線に眉を寄せてサトシを見返した。
「ちょっと!シンジは私と・・・」
「俺は、」
空気の流れが変わったのを感じて抗議の声を上げた私を遮って、サトシは言葉を紡ぐ。

「俺はこいつより強いぜ?」

口角を上げながらサトシが言い放ったその言葉にシンジはすっと目を細めて。

「えっ、ちょっと!!?」

驚いた声を上げた私を余所に、モンスターボールを手にした二人は睨みつけるような視線を交わした。


 

+++++++
久々に更新ですー。
リクエスト小説の息抜きにと書いてたら、いつの間にかこんなに長く・・・。
リクエスト小説の方も後からうpします!
遅くなりましたがポケ学の設定を(かなり大ざっぱに)考えてみました。
話の中でちょっと設定が変わったりするかもしれませんが、そこは大目に見てやって下さい。

サトシ
カントー学園高等部1年A組所属
中等部からエスカレーター進学
ポケモンとバトルが大好きで勉強が大嫌い
カスミと中3の夏に告白して付き合うが、高等部入学式にフラれる(理由不明)
天然で、よく無意識にタラシ的なことを言う
困っている人(ポケモン)は放っておけない性格で、そのせいで自分がけがをすることも

カスミ
カントー学園高等部1年B組所属
中等部からエスカレーター進学
水ポケモンをこよなく愛し、虫ポケモンが大の苦手
バトルの実力は相当なものだが、サトシに勝ったことは数えるほどしかない
学業優秀だが、料理は壊滅的
幼い頃に容姿端麗な姉たちとよく比べられたために、自分の容姿にコンプレックスを抱いている

ハルカ
カントー学園高等部1年A組所属
中学2年の時にカントー学園に編入、そしてエスカレーター進学
コンテスト科選択で、シュウをライバル視する
「~かも」が口癖で、食べることと恋愛話が好き

シュウ
カントー学園高等部1年B組所属
中学2年の時にカントー学園に編入、そしてエスカレーター進学
その容姿と紳士的な態度から女生徒から多く好意を寄せられる
学業優秀、コンテスト科を主席で卒業

ヒカリ
カントー学園高等部1年A組所属
高等部から学園に入学した外部生
コンテスト科選択
その容姿から男子からの人気が高い
「大丈夫!」が口癖で、実際何かあってもどうにかなることが多い

シンジ
カントー学園高等部1年B組所属
高等部から学園に入学した外部生
バトル科選択で、その実力はサトシに勝つほどのもの
無口で周りとの接触を嫌い、常に単独行動を行う

高校入学から一週間。
なんとかクラス全員の顔と名前を覚えて、中学に比べたら少し早めの授業スピードに慣れた頃。

「なんかカスミ、愉しそうだね」

缶珈琲の飲み口から口を離したシュウが突然言った言葉に、私は箸を止め数回瞬きをした。
「え、そう?」
「うん。さっきから口元緩みっぱなし」
聞き返すとそう言い返してきたシュウに慌てて口元を引き締める。
するとシュウは横を向いて笑い、それを少し顔を赤くして睨みつける。
「で、なにか良いことあったの?」
私の睨みを受けてシュウはすぐに笑いを抑えて、そう聞いてきた。
「んー、今からあるの方が正しいわね」
「今から?」
シュウは私の言葉に疑問符を浮かべ、数秒思考した後、降参とばかりに肩の高さまで両手を上げた。
「選択授業」
「・・・・なんだ、そんなこと」
答えを聞いたシュウはつまらなさそうに言葉を吐き出すと、机の上から缶珈琲を持ち上げた。
その反応に少し苛立ちを感じ、缶珈琲が口に触れる直前、シュウの手からそれを奪い取る。
「そんなこと、じゃないわよ。外部生も混じっての初授業なんだから。どんな強い人が来てるか楽しみじゃない」
そう力説すると、シュウはぽかんとした表情をして、それからふっと笑うと、
「・・・確かにそれはあるかもね」
そう言って私の手から缶珈琲を取り返した。

 

「そういえば、カスミ」
「ん?」
それから数分後、黙って本を読んでいたシュウが思い出したように発した声に弁当を片付けながら疑問符を返す。
そして、

「サトシと何かあった?」

いつもと変わらない口調で言われた問いに手が止まった。
「・・・・なんで?」
「ここ一週間、君達が一緒にいるのを見てないから」
内心の動揺を悟られないように、声が震えそうになるのを必死に抑えて問い返せば、シュウは腕時計に目を落しながら答えを言った。
「で、何かあったの?」
そして私に真っ直ぐな視線を向け、再度同じ問いを口にした。
その視線に誰にも言ってないあの事を言ってしまおうかという想いが沸き上がってきて、

「喧嘩しただけよ」

結局口から出たのは、偽りの言葉だった。


「・・・あっそ」
数秒間、私の偽りを見透かす様にじっと私の目を見ていたシュウは、その視線から目を逸らさず見返す私に小さく息を吐き出した。
「全く君達は喧嘩し過ぎだよ」
そう言い呆れた様な視線を投げてくるシュウに笑いながらごめんと返せば、シュウはもう一度息を吐き出し席を立った。
疑問を含めた視線を向けるとシュウは腕時計を軽く指で叩き、時間とだけ言って缶珈琲を持ち、

「早く仲直りしなよ」

そう言って横を通り過ぎたシュウに心の中で返した言葉は、スピーカーから鳴り響いたひび割れた鐘の音に掻き消された。

 



+++++++
ちょっと話が進んだー・・・かな?
設定作るとか言ったけど、全然作ってません。忘れてました。寧ろ無くてもいいんじゃ(ry
脳内設定はちゃんとあるんだんけどなー・・・それを書けばいいだけなのに何故しない、私。
週末に模試があるんで、それが終わって且つ覚えてたら設定うpします。

学校という空間において、自分以外の教室へ行くことに強い抵抗感を感じるのは何故なのか。

眼前に聳えるドアを睨みつけながら、そんな疑問を自分に問いかける。
そしてドア横にある教室の名称を告げるプレートに目をやり、一つ深呼吸してドアの隙間に手をかけ、
「っ・・・・!」
ドアを開いた瞬間に向けられた数十の目に思わず腰が引けた。
しかしドアを開けたからには逃げ帰るわけにも行かず、まだ向けられている視線を気にしながらぎこちなく教室内を見回す。
「あ、」
そして窓側の席に見つけた目的の人物に安堵の息を吐き、意を決して教室を横切る。
「シュウっ」
机一つ分手前で名前を呼ぶとシュウは読んでいた本から視線を上げ、正面に立った俺を見上げた。
「なんだい、サトシ」
「あー、ちょっと頼みがあんだけど」
髪を掻きながらそう言ってシュウが視線で続きを促したのを受け、

「教科書貸してくださいっ!」

勢いよく頭を下げた。

 

「まだ使ってないのに貸すんだから、寝ないでくれよ?」
「あのなー、俺だって高校生だぜ?中学の時とは違うんだよ!」
馬鹿にした笑いプラス嫌みと共に渡されたた新品の教科書を掻っ攫うように受け取り、やや強めに言い返してその場を立ち去ろうと顔を上げ、


「・・・!!」


教室に満ちる喧騒と無縁かのように静かに廊下側の一番後ろの席に座る、見覚えのありすぎる男子生徒に目を見開いた。
「?サトシ、どう・・・」
「シュウ・・・・・あいつ、誰だ?」
視線をそのままに声を低くしてシュウに問いかけると、
「シンオウから来た外部生でシンジって名前」
少しの間の後、シュウは小さく平淡な声で答えが返してきた。
「・・・・シンジ・・・」
その名前を口の中で小さく呟き、不機嫌そうな表情で机の上で組んだ手元を睨むように見る男子生徒のデータを頭の中に刻み込んだ。





++++++++
ポケ学更新しますたー。
そして、ポケ学二桁突入ー!
これくらいの長さはとっても書きやすくていいですw

さて、主要キャラも出揃ったことだしそろそろキャラ設定でも作るか・・・。
今月中に上げられるように頑張ります!

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

最新記事

(11/21)
(10/12)
(10/12)
(10/10)
(09/28)

プロフィール

HN:
性別:
女性
職業:
大学生

カウンター

アクセス解析

忍者アナライズ

<< Back  | HOME Next >>
Copyright ©  -- Repeat: --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by もずねこ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]