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退屈な日常とか、虚像の世界とか

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部屋の扉を開けるとアリスがソファに寝そべっていた。

「アリスー?」

足音を立てないように近付き、名前を呼ぶと

「すー」

返って来たのは当然というか、気持ち良さそうな寝息。
今日も食べ物の夢を見ているのか、幸せそうな顔をして口の端から涎が垂らしている。
ソファの前に座り、袖で涎を拭き取る。

「ねぇ、アリス」

小さな声で名前を紡ぎ、アリスの顔を見つめる。
頭に浮かぶのは、アリスの笑顔。

お日様みたいな。
暖かい笑顔。


ねぇ、アリス。

どうして、君はそんなに綺麗な笑顔で笑えるの?


君の笑顔は僕には眩しすぎたんだ

(その笑顔は好きだけど、)(やっぱりオレには眩しいや)

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音を立てないように扉を開け、外に出れば

「あぁ、迎えに来てくれたの?」

獄寺君と山本が立っていた。

「十代目、本当にいいんですか・・・?」

オレを見た瞬間、獄寺君がそう言った。

「うん」

答え、その横を通り過ぎる。

「ツナ、嘘言うな。お前、相当顔色悪いぞ」
「そんなこと、ないよ」

後ろからかけられた山本の声に、苦笑する。
それでも、足は止めない。
でも、視線を今出てきた家に、部屋に向ける。


後ろをついて来る二つの足音。

「これで、いいんだよ」

視線を戻し、二人に、自分に聞かせるために呟く。

脳裏には、もう二度と会えないであろうあの子の顔。
最後まで、騙してしまった。
胸の中で、罪悪感が疼く。

「十代目、俺がずっとついてますから!右腕」
「ツナ、頑張ろうな!」

そんなオレに、獄寺君が声をかけ、それを(悪気無しに)山本が遮って、オレの肩に腕を回す。

「野球バカっ、十代目から離れやがれ!」

いつものように口喧嘩をする二人を見て、自然と笑みが零れた。

あぁ、本当に二人は優しいな。
自分達だって、大切なものを失ったはずなのに、オレのことを心配してくれて。

「ありがとう、二人とも」

大丈夫。
オレはきっと進んで行ける。
だって、こんなに良い友達がいるんだから。
だから、大丈夫。

君がいなくても、きっと。




何かを失うことで僕らは大人になる
(そう思い込めば、忘れられるかな)(胸にぽっかりと空いたこの空洞を)

ひらり、と桃色の花弁が舞う。
視界の先で咲き誇る桃色の花を満開に開いた、桜の木。

「綺麗だってばよー」

それを見て、目許を和ませたナルトは、間延びした声でそう言った。

「そうねぇ」

ナルトの言葉に、隣で同じように木を見上げていたサクラはそう返す。

「そういえば、こんな話を知ってますか?」

そんな和やかな雰囲気の中、背中にかけられた声に二人は後ろを振り返る。

「何だってばよ?」

いつの間にかすぐ後ろにいたサイに驚かされたが、それより言葉の意味が気になるナルトは話の先を急かし、

「美しく、色が鮮やかな桜の木の下には」

続いた言葉に、悪い予感がして表情を固める。
そんなナルトに気づいているのかいないのか、

「死体が埋められてるらしいですよ」

サイは楽しそうに笑いながら、そう言った。

「な、何言ってんだよ!んなのあるわけ・・・」
「あそこ、見て下さい」

全力で否定しようとしたナルトの声を遮り、サイは二人の背後を指差す。
振り返り、指が指す先を見れば。
そこには、不自然に盛り上がった土が。
頬が引きつる。

「なにかしら、あれ」
「掘ってみますか?」

僅かに動揺したサクラの言葉に、サイはどこから取り出したのか大きいシャベルを、ナルトに差し出した。

サイの顔に浮かんだ笑みに、ナルトはごくりと唾を飲み込み、

「や、やってやるってばよ・・・!」

シャベルを掴んだ。
そして、慎重な足取りで盛り土のところまで歩き、勢いよくシャベルを土に突き刺し、


ゴリッ


「なっ・・・!」

何か硬いものに当たった感触と音に瞬時にサクラの元まで逃げ帰り、その背中に身を隠した。

「なんでしょうね、あれ」

それに対し、サイは盛り土に近寄り、土を掘り返す。

そして、

「骨、ですかね」

土の中から、白い物を掘り出した。

「ナルト、君呪われるかもしれないですね」

振り返ったサイは、清々しいほどの笑顔でそう言った。

「な、に言ってんだよ、サイ!んなわけ・・・」

サクラの後ろから震える声で反論したナルトは、

「お前ら、何してんだ?」
「!」

後ろからかけられた声に、慌てて振り返った。

「キバ!」

そこにいたキバにナルトは安堵の息をつき、

「わんっ!」

その途端キバの傍らにいた赤丸がサイに向かって走り出した。
サイは、動じることもなく桜の木の枝に跳び移る。

「あ」

しかし、その時、持っていた骨が手から落ち、

「わんっ!」

その骨を、赤丸が銜える。
そして、足下の土を前足で掘り返し始めた。

「まさか・・・」

それを見て、ナルトは目を見開く。
そして、隣に来ていたキバの方を向き、

「キバ、お前・・・誰か殺したのか・・・?」

そう言った。

「は?」

その言葉に、キバは眉を寄せナルトを訝しげに見返す。

「だって、さっき赤丸が銜えたあれ、人の骨・・・だろ?」

ナルトが恐る恐る言った言葉に、キバは溜め息をつく。

「何言ってるんだ、お前。あれは、赤丸の餌用の肉の骨だよ。で、そこは赤丸の骨の隠し場所」

そう言い盛り土を指差し、馬鹿にしたような笑みをナルトに向ける。

「なんだ・・・そうだったの」
「つまらないですね」

キバの答えに、サクラは安堵の息を、いつの間にか戻ってきていたサイは残念そうな息をついた。

そして、

「よかったってばよぉ・・・」

ナルトはそう言うと、脱力してその場にへたりこんだ。


「ほんと、お前らって馬鹿だな」

呆れた声でキバにそう言われたが、ナルトとサクラはただ苦笑いを返すしかなかった。

 

後日、そのことで同期の面々にからかわれ、もとい馬鹿にされたのは言うまでもない。


桜の木の下にあるのは
(サイ、お前のせいで恥かいたってばよ!)(でも、本当にあるかもしれませんよ、死体)(そ、その話はもう良いってばよ!)(サイ、楽しそうねぇ・・・)

黄色い髪、青い目、お揃いの服。
君と僕の同じもの。

一心同体。
僕らに対する、家族の口癖。

何をするのも、一緒。
片方が何かしたら、連帯責任。

僕らは、まるで同じ存在。

でも、


「レン、どうしたの?私の顔に何か付いてる?」
「へ、あ・・・いや、別に何もない、けど」

リンの不思議そうな声に、瞬きを一回して、慌てて目を逸らす。
どうやら、僕はずっとリンの顔を見ていたみたい。

「けど?」
「何でもないって!」

歯切れの悪い僕の話し方に突っ込んでくるリンに、慌てて否定する。

僕らが、性別が違うとしても、本当に同じ存在だったんなら、
それなら、

僕はこんなに思い悩むこともなかったのかな。

 

「=」で繋がる関係
(僕らは「=」であって、違う存在)(だから、僕は君に恋をした)

MAINにOTHER追加したのは、正直パンドラをupしたかったからです。
別にしても良かったけど、そこまで作品増えるかなぁ・・・と思ったので。
それに、只今断グリもやりたいと思ってたので、もう他ジャンルでまとめた方が良いかな、と。(完)

この頃、ふとしたきっかけで、よく他ジャンルにハマります。
ただし、超短期間限定で。

この頃、ほんとに熱しやすく冷めやすいって性格が更に磨かれてきたというか・・・(←使い方絶対間違ってる)。
とにか!今、個別に扱ってるジャンルはしっかりこれからも更新していくよう頑張ります!


では、パンドラ語ります(いきなり)。
まず、絵が素敵です!
そして、アリス最高!(←これ、重要)
女の子可愛い!(←これも、重要)
とにかく、登場キャラ全て大好きです!
CPはオズアリ(+α←特に英雄さん)とか、ブレシャロとか。

時間ができたら、もっと作品増やしていこうと思います!
(その前に、キャラがちゃんと描けるようになりたい・・・服ムズいっ!!!)

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