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退屈な日常とか、虚像の世界とか

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音を立てないように扉を開け、外に出れば

「あぁ、迎えに来てくれたの?」

獄寺君と山本が立っていた。

「十代目、本当にいいんですか・・・?」

オレを見た瞬間、獄寺君がそう言った。

「うん」

答え、その横を通り過ぎる。

「ツナ、嘘言うな。お前、相当顔色悪いぞ」
「そんなこと、ないよ」

後ろからかけられた山本の声に、苦笑する。
それでも、足は止めない。
でも、視線を今出てきた家に、部屋に向ける。


後ろをついて来る二つの足音。

「これで、いいんだよ」

視線を戻し、二人に、自分に聞かせるために呟く。

脳裏には、もう二度と会えないであろうあの子の顔。
最後まで、騙してしまった。
胸の中で、罪悪感が疼く。

「十代目、俺がずっとついてますから!右腕」
「ツナ、頑張ろうな!」

そんなオレに、獄寺君が声をかけ、それを(悪気無しに)山本が遮って、オレの肩に腕を回す。

「野球バカっ、十代目から離れやがれ!」

いつものように口喧嘩をする二人を見て、自然と笑みが零れた。

あぁ、本当に二人は優しいな。
自分達だって、大切なものを失ったはずなのに、オレのことを心配してくれて。

「ありがとう、二人とも」

大丈夫。
オレはきっと進んで行ける。
だって、こんなに良い友達がいるんだから。
だから、大丈夫。

君がいなくても、きっと。




何かを失うことで僕らは大人になる
(そう思い込めば、忘れられるかな)(胸にぽっかりと空いたこの空洞を)

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