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退屈な日常とか、虚像の世界とか
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「ナルトー」
名前を呼ぶ声に足を止めて振り返れば、駆けてくるサクラちゃんの姿が目に入った。
「サクラちゃんっ!」
その瞬間、周りの目なんて気にしない大声で呼び返し頭の上で腕を振る。
そしてこっちから駆けて行きたい衝撃を抑えてその場でじっと待ち、
「偶然ね」
「そうだってばね!」
やっと前まで辿り着いたサクラちゃんにだらし無いくらいに頬が緩んだ。
「サクラちゃん、今日も可愛いってばよ!」
「そう?ありがと。ナルトは買い物?」
「うんっ、今日はカップラーメンの安売りなんだってばよ!」
「・・・・・へぇ・・・」
「サクラちゃんは?どっか行くの?」
予定がないんだったら、一緒にお茶でも。なんて台詞を続けようとして、
「サスケ君の家よ」
その返答に喉の奥で言葉が消えた。
頬を朱に染めてそう言ったサクラちゃんにチクリと胸に痛みが走る。
「へ・・・へぇ・・・そっか」
何とかそれだけ言ってぎこちなく笑い、顔を背けて小さく息を吐き出した。
「あ、私こっちだから」
「・・・うん」
しばらくして、不意にサクラちゃんは立ち止まって俺が行くのとは違う道を指差した。
ばいばい、また明日ね。
そう言ってサクラちゃんに手を振ろうと思って、
「ナルト?」
「っ!!」
不思議そうなサクラちゃんの声にサクラちゃんの腕を掴んでいることに気づいて、慌てて手を離す。
「ごっ、ごめんっ・・・」
赤くなった顔を俯かせて謝り、そのまま走り出そうとしてそれよりも早く手首を掴んだ手に動きを止める。
「サ・・クラちゃん・・・?」
「ねえ、ナルト」
窺うように俺の目を見るサクラちゃんの碧色の瞳に、ドキドキと大きく心臓が鼓動する。
そして、その唇が開かれるのをじっと待ち、
「サスケ君の所、一緒に行く?」
「・・・・・え?」
発っせられた完全に予想外な言葉に間の抜けた声を出した。
そんな俺にサクラちゃんは小首を傾げ、手を掴む力を少し抜いた。
「あれ、違った?なんか羨ましそうな顔してたから」
「ううんっ、目茶苦茶行きたいってばよ!!行かせてくださいっ!」
必死になって言う俺にサクラちゃんは驚いたように瞬きをして、小さく吹き出した。
正直サスケの家なんて全然行きたくないけど、知っててサクラちゃんとあいつを二人っきりにするなんて絶対に嫌だ。
(良い雰囲気になんかさせてやらないってばよ!!)
心の中でそう宣言して、先に歩き出したサクラちゃんを追いかけた。
----------------
随分前に頂いていたまろんさんリクエストのナルサクでやきもちです。
やきもち・・・・・・かなぁ・・・・・?
少しでも気に入って頂けたら幸いです。
名前を呼ぶ声に足を止めて振り返れば、駆けてくるサクラちゃんの姿が目に入った。
「サクラちゃんっ!」
その瞬間、周りの目なんて気にしない大声で呼び返し頭の上で腕を振る。
そしてこっちから駆けて行きたい衝撃を抑えてその場でじっと待ち、
「偶然ね」
「そうだってばね!」
やっと前まで辿り着いたサクラちゃんにだらし無いくらいに頬が緩んだ。
「サクラちゃん、今日も可愛いってばよ!」
「そう?ありがと。ナルトは買い物?」
「うんっ、今日はカップラーメンの安売りなんだってばよ!」
「・・・・・へぇ・・・」
「サクラちゃんは?どっか行くの?」
予定がないんだったら、一緒にお茶でも。なんて台詞を続けようとして、
「サスケ君の家よ」
その返答に喉の奥で言葉が消えた。
頬を朱に染めてそう言ったサクラちゃんにチクリと胸に痛みが走る。
「へ・・・へぇ・・・そっか」
何とかそれだけ言ってぎこちなく笑い、顔を背けて小さく息を吐き出した。
「あ、私こっちだから」
「・・・うん」
しばらくして、不意にサクラちゃんは立ち止まって俺が行くのとは違う道を指差した。
ばいばい、また明日ね。
そう言ってサクラちゃんに手を振ろうと思って、
「ナルト?」
「っ!!」
不思議そうなサクラちゃんの声にサクラちゃんの腕を掴んでいることに気づいて、慌てて手を離す。
「ごっ、ごめんっ・・・」
赤くなった顔を俯かせて謝り、そのまま走り出そうとしてそれよりも早く手首を掴んだ手に動きを止める。
「サ・・クラちゃん・・・?」
「ねえ、ナルト」
窺うように俺の目を見るサクラちゃんの碧色の瞳に、ドキドキと大きく心臓が鼓動する。
そして、その唇が開かれるのをじっと待ち、
「サスケ君の所、一緒に行く?」
「・・・・・え?」
発っせられた完全に予想外な言葉に間の抜けた声を出した。
そんな俺にサクラちゃんは小首を傾げ、手を掴む力を少し抜いた。
「あれ、違った?なんか羨ましそうな顔してたから」
「ううんっ、目茶苦茶行きたいってばよ!!行かせてくださいっ!」
必死になって言う俺にサクラちゃんは驚いたように瞬きをして、小さく吹き出した。
正直サスケの家なんて全然行きたくないけど、知っててサクラちゃんとあいつを二人っきりにするなんて絶対に嫌だ。
(良い雰囲気になんかさせてやらないってばよ!!)
心の中でそう宣言して、先に歩き出したサクラちゃんを追いかけた。
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随分前に頂いていたまろんさんリクエストのナルサクでやきもちです。
やきもち・・・・・・かなぁ・・・・・?
少しでも気に入って頂けたら幸いです。
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