Repeat:
退屈な日常とか、虚像の世界とか
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『じゃあね、新一』
「ああ、じゃあな・・・・蘭」
受話口の向こうにいる蘭に向かってそう言い、携帯の通話終了のボタンを押す。
「・・・・・」
携帯を持った手を下ろして沈黙し、
「じゃあな・・・・・か」
たった今自分が言った言葉を繰り返す。
いつからだろう。
電話の最後に「待っててくれ」と言わなくなったのは。
「工藤君」
「灰原」
背後からかけられた静かな声に振り返り、そこにいた灰原にふっと表情を緩める。
そうした俺から灰原は視線を逸らし、
「ごめんなさい」
ぎりぎり聞き取れるくらいの大きさでそう言った。
下唇を噛み、悔しそうな申し訳なさそうな表情をする灰原に苦笑して、短く息を吐き出す。
「良いって。気にすんなよ」
そう言って笑うと灰原は小さく口を開いて、それから俺には聞こえない大きさで何か(恐らく、「ごめんなさい」)を呟いて身を翻した。
なあ、灰原。
携帯をズボンのポケットに突っ込みながら心の中で呟く。
俺、今は工藤新一に戻れなくて良いって、寧ろ江戸川コナンでいたいって思ってるんだ。
そう、いつの間にか変わっていた想いを、今頃一人地下室にいるのであろう相棒に向かって告げた。
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新志も良いけど、自分的にはコ哀の方が好きです。
その大半の理由は探偵団の三人とわいわいやってて欲しいから。
コ哀も好きだけど、探偵団も大好きです。
ああいう友情とか良いなあ、て思ったり。ずっと仲良くやってて欲しいです。
そのうち、探偵団の話も書きたいなー。