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退屈な日常とか、虚像の世界とか

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ドォン・・・ッ!!

「!?」

慌ただしく昇降口で靴に履きかえて外へと飛び出し、目的地に向かって走り出そうとした瞬間。正反対の方向から聞こえてきた爆発音に足を止めその方向を見ると、白い煙が上がっていた。
それを見て暫く迷った後、その方角に向かって走り出した。

 

 

ガサガサと草を踏み分け森の中に進むこと数分。
「わっ!?」
それまでとは違って極度にぬかるんだ地面に足を取られかけ、なんとか体勢を立て直し頭の中に疑問符を浮かべた時。

―――!!」

不意に進行方向から聞こえてきた声に顔を上げて、足元に注意を払いながらさっきよりも速く足を進め、

「スターミー、よけてっ!!」
視界が開けたと思った瞬間。
はっきりと耳に届いた聞き馴染んだ声に、そして後れて瞳が捕らえた目の前の光景に木の後ろに体を隠した。
そして息を潜めて木の陰から少しだけ顔を出すと、視線の先で繰り広げられるポケモンバトルを見つめた。
「スターミー、みずてっぽう!」
視界の右側にいるオレンジ色の髪をした少女―最高のライバルであり、そして昨日まで恋人だった幼なじみ―カスミの指示を受けて、彼女のポケモンであるスターミーが高速回転によって宙に飛んだ。
その直後。
それまでスターミーがいた場所の土を見たことのない、強いて言うならニューラに似たポケモンの鋭い爪が抉った。
そのポケモンから視線を左へ、カスミと対峙する紫色の髪をした目つきの悪い見知らぬ男子に移す。
「マニューラ、こおりのつぶて!」
「スターミー、こうそくスピン!!」
男子にマニューラと呼ばれたポケモンは氷の欠片をスターミーに向けて吹き出し、カスミの指示を受けたスターミーは己を回転させることでそれを弾き飛ばして同時にマニューラにその勢いのままぶつかった。
「スターミー、スピード・・・っ!!」
スターミーの体当たりによって後ろへと吹っ飛んだマニューラに向けてとどめの一撃を指示しようとしたカスミの声は、不意に俺の背後から聞こえてきた草を掻き分ける音と複数の大人の物と思われる声に途切れた。
(げっ・・・!教師かよ!!)
首を後ろに回して近づいてくる音に心中で苦々しく言葉を吐き出し、カスミ達に逃げるよう言おうと振り返り。

何言か言葉を交わした後、無理矢理な感じに男子の腕を引っ張って木々の向こうに姿を消したカスミの姿に喉の奥で言葉が消えた。


 

+++++++
やっと更新しましたー。
ポケ学は各話をなるべく短めにしようと思ってたんですが、なんか長くなった・・・・。
今のとこ、この話が最長かと。
にしてもバトルシーン難しい!奴の持ちポケ一切知らなかったのでググりました。
ついでに使用する技も。技の表現とか解かり難かったらすいません。

この頃土曜に更新できてないので、今週こそはちゃんと土曜日に更新させたいと思います。
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