Repeat:
退屈な日常とか、虚像の世界とか
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一年B組。
ドアの横に下がった真新しいプレートを見上げて、小さく息を吐き出す。
ドアの向こうから伝わってくる張り詰めた空気に掌を握りしめ、
「カスミ、なにしてるの?」
「きゃあっ!」
背後からかけられた声に叫び声を上げて後ろを振り返る。
「あ・・・シュウ・・・」
そして、そこにいた顔馴染みの男子生徒にほっと安堵の息を吐き出す。
「ごめん、驚かせちゃって」
「僕こそ。・・・で、こんな所でどうしたんだい?」
「なんか緊張しちゃって・・・・」
そう言って苦笑いをするとシュウはふうんと短く返してきた後、ドアに手を伸ばて。
「そういえば、カスミ」
「なに?」
「ルリリ連れたままだけどいいの?」
「え?」
シュウの指摘に視線を下げると、腕に抱いたパートナーであるルリリの丸い目と視線が交わった。
「校則第37項、校内においてポケモンはモンスターボールに入れなくてはいけない」
「あっ!」
並べられた言葉に弾かれたように顔を上げ、若干呆れたようなシュウを見る。
と同時にチャイムが鳴り響いた。
「あー、えっと・・・シュウ」
「担任には上手く言っといてあげるよ」
「ありがとうっ。今度、何か奢るから!」
溜め息混じりのその言葉に踵を返し、一瞬にして人気が無くなった廊下を走り出した。
+++++++
三話うpしましたー。
視点的にはカスミです。
抱えてるのをトゲピーにしようか迷ったんですが、AG組が出てるのでルリリにしました。
でも、自分的にあそこのポジションはトゲピーのものだと主張したい。