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退屈な日常とか、虚像の世界とか
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「・・・」
仰いだ空を、鳥が緩やかに翔んで行く。
・・・なんかムカツク。
この空と同じ色の瞳を思いだし、胸が高鳴る。
慌てて空から視線を下ろし、首を振る。
なんで。
動悸が治まらない胸を押さえ、深く呼吸をする。
『ナルトを思うと、おかしい』
二人きりになった時を見計らって、そう切り出した私に、
いのは意地悪く笑い、ヒナタは恥ずかしそうに笑い、綱手様は遠慮する事なく大声で笑った。
そして、その反応に首を傾げる私にまるで打ち合わせたように三人は言ったのだ。
『遅かったわね』
『遅かったね』
『遅かったな』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なにがだ。
問い詰めても、返ってくるのは(ヒナタでさえも)意味深な笑みだけで。
結局、今も分からない。
なんか、屈辱だ。
私が分からない問題があの三人(特に、いの)には分かっているなんて。
「サクラちゃんっ!」
「!」
名前を呼ぶ声に、治まりかけていた心拍数が再び跳ね上がった。
ゆっくりと視線を動かせば、あいつが手を振りながら、走って来ていた。
満面の笑顔を浮かべながら。
とくん、
そして、今日も私は答えの分からない、この胸に満ちる感情に頭を悩ませるのだった。
知識では解けない方程式
(なんで、名前を呼ばれるだけで嬉しいの)
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