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退屈な日常とか、虚像の世界とか

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なんとなんと!
「僕らの居場所」が一周年を迎えました!

これも、当サイトに足を運んでくれている皆さんのおかげです!
本当にありがとうございます!


うわわ・・・・まさか一年もサイトを続けることができるなんて・・・・!
私が一番驚いています。
勢いとノリで始め、ほぼ自己満足のみで作品を作って、早一年。
自分でも認める熱しやすく冷めやすい私が、同じ事を一年も続けることができたとか・・・!
ちょ、誰か褒めて!(おい

で、少しまじめに一年を振り返ってみると、一年サイトを運営して、たくさんの方と知り合うことができ、勢いでもノリでも、このサイトを作ってよかったな、と心から思いました。
やっぱり、何事もやってみることが大切なんだ!とか、思ったり。



まだまだ未熟な点の多い、そしてころころ好きなジャンルが変わりまくってしまうダメダメな管理人ですが、これからも頑張るのでどうぞよろしくお願いします!



ひとまず、今年はもっと更新したいなあ、とか思ってます。
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今日は、久しぶりの休み。
だからといってしたいこともなく、昨日の任務が久々のAランクだったからか、まだ少し怠い体を休めるために惰眠でも貪ろうかと思っていたら、部屋にやって来た母親に買い物を頼まれ渋々外に出れば、雲一つない空からは太陽の光が燦々と降り注いでいた。
その眩しさと熱から逃げるために影のある場所を選びながらしばらく行くと、

「あ」

川沿いに生えた大木が作る、同様に大きな影の中に寝転ぶ、見知った姿を見つけた。

「ナルトー」

名前を呼び、足早に近付き

「・・・・・・・」

気持ち良さそうにいびきをかきながら爆睡しているナルトをしばらく見下ろし、その横にしゃがむ。

「ちょっと、風邪引くわよ」

いくら暖かくなってきたとはいえ、Tシャツ一枚とズボンという出立ちのナルトに、呆れを多大に含んだ声をかけるがナルトは呑気に寝たまま。
元から返答など期待していなかったから、それはいいが。
それより、

「・・・」

Tシャツから出ている腕に巻かれた白い包帯を食い入るように見つめる。

昨日の任務で負ったその怪我は、すぐに九尾の力によって治ったが、念のためにと私がナルトに包帯を巻かせた。
そういう私はといえば、大きい怪我こそないが、掠り傷などの小さな怪我は何か所にもでき、今もその痕が残っている。


何時だったかに、ナルトが私の傷を見て自分の治癒力が私に働けばいいのにと零したことがあった。
確かに、それは忍びである前に女の子である私からしてみたら結構魅力的な意見だった。


だけど、

 

「んぁ…」

不意に耳に届いた寝ぼけた声に、我に返る。

「おはよ」
「さ、サクラちゃんっ!」

うっすらと目を開けたナルトに声をかければ、慌ててナルトは体を起こした。

「どうしてここにいるんだってばよ!?」
「買い物の途中なの。怪我、大丈夫?」
「え、全然平気だってばよ?」

自分の腕に巻かれた包帯に視線を向けて、ナルトは不思議そうに答えた。

「これくらい九尾の力ですぐ治るってばよ。それより、サクラちゃんこそ大丈夫?」
「うん」

本当に心配そうに訊いてくるナルトが微笑ましくて、自然と笑みが零れる。

「それじゃ、私行くから。寝るのはいいけど、風邪引かないでよ」
「分かってるって。ほんと、サクラちゃんは心配性だってばよー」

ナルトの言葉に小さく笑い、膝に手を当てて立ち上がる。

「・・・そういえば」

踵を返し数歩行ったところで、少し大きめの声を出し、振り返る。

不思議そうに見てくるナルトと視線が合い、すぅと深く息を吸い、


「今度は隠すんじゃないわよ」


思っていたよりも大きく出た声に、ナルトの目が大きく見開かれた。
呆れてしまうほどに狼狽するナルトは口を開き、

 

「私は九尾の治癒力が嫌い」

 

それに被せるように言葉を並べる。
その言葉に、ナルトは口を半開きにしたまま私を見る。

 

ナルトの、九尾の力は。
すぐに傷が癒えるということは、確かに良いことではあるけど。
でも、それは、周りからしたらナルトが傷ついたという事実が分からないということで。

実際、私はナルトが怪我をしても、それが既に治癒しているがゆえに気付かないことが多い。


傷が治癒しているがゆえに。
ナルトがそのことを隠しているがゆえに。

私は、傷によってナルトが苦しんだことを知ることができない。


それは、

医療忍者である私にしたら、とてつもない恐怖で。

 

だから、


「もう隠さないで」


何故か泣きそうな笑顔をするナルトにそう言い、震える唇を噛みしめた。

 

あんたの治癒力には劣るけど、治療をさせて。

傷ついたなら、心配させて。

 

 


キミのためにできること
(どうか、隠さないで)(私が、今できる精一杯のことをするために)

「ナミ」

名前を呼ばれて顔を上げれば、真剣な顔をしたルフィがいた。

「なに?蜜柑ならあげない───

横に置いていた蜜柑の籠を体の後ろに動しながら言葉を返し、


「好きだ」


何の脈絡もなく、突然言われた言葉に耳を疑った。

訊き返そうとして、ルフィが向けてくる真っ直ぐな視線に言葉が喉で止まる。
視線も逸らせず、唾を飲み込み、ゆっくりと口を開く。


「ありがと。私もルフィのこと好きよ」


そう言うと、ルフィは不機嫌そうに眉を寄せ、一歩、近付いて来た。

「・・・・・ナミ。おれはまじめに言ってんだ」

そう言うルフィの、いつもよりも低い声に小さく体が震えた。
それを、拳を握りしめることで何とか抑え、ルフィを半ば睨みつけるような視線で見上げる。

「私だって、まじめよ。私は──
「おれは」

大して大きな声でもない、寧ろいつもよりも小さなルフィの声にまた言葉が止まる。


「仲間としてじゃなくて、女としてナミが好きなんだ」


───っ!?」


その言葉に、目の前が真っ暗になった。
叫びそうになる心を抑えて、息を何度も吸う。


「私は、」


酷く掠れた声に気付かないふりをして、言葉を紡ぐ。

「私は、違う」

その言葉にルフィは目を細め、無言で私を見下ろした。
向けられる視線に、私の方が視線を逸らしそうになる。
でも、逸らしてはいけない気がして、必死に視線を固定させる。

「わたし・・・・・、は、」

たったそれだけの言葉を言うのがとても大変で、それでも続きの言葉を発するために口を動かす。


「あんたを、仲間以上だとは思わない」


そう言い、蜜柑の入った籠を持ち上げて立ち上がる。

「ナミっ!」

それと同時にルフィは残りの距離を詰め、私の腕を掴んだ。

「触らないで!」

その手を拒絶の言葉と共に、力の限りに振り払う。

驚いた顔をしたルフィは、でもすぐにその表情を消して、無言で払われた手を元に戻した。

「一つ、謝る」

異常に上がった呼吸をして、短い言葉を発する。

「さっきの嘘よ」

籠の紐を強く握り、逸らしそうになる視線をルフィに縫い止め、唇を噛んで波立つ感情を抑える。

「私はあんたのことが────

声が、体が、震えて、背中を冷や汗が流れる。




──────────大嫌いよ」




自分でも驚くくらいに冷たい声。

ルフィが何かを言うためか、口を開こうとしたけど。


その前に、

ルフィの前から逃げ出した。



 

恋や愛に浸るには、遅すぎた
(あんたがそんなこと言わなければ)(諦めることができたのに)

ワンピースサーチ登録しましたー。
いやー、全くルナミ熱が止まりそうにないです。
その割に作品数が増えないのは、只今スランプ中だからです。
頭の中では、かなり浮かんでるんですけど、文にも絵にも出来ないっ・・・・・汗

少しずつなら書いてるんですが、なかなか完成までの道のりは険しいです・・・。

隣で、からんからんと下駄の音が鳴っている。

「お祭り、楽しかったね」

片手に小さな金魚の入った袋を提げた京子ちゃんが、そう言った。

「うん」

暗くて、京子ちゃんの表情がはっきりとは分からないけど、その言葉と声から笑顔でいることは分かる。

「海に花火に、夏祭り」

不意に京子ちゃんが単語を並べ始めた。

「キャンプに、プール。それと、宿題っ」

それは、夏休みの始めにリストアップした、夏休みにやることで。

「全部出来たね」
「結構頑張ったよね、オレ達」

京子ちゃんの言葉に、今年の、今までにもなく忙しかった40日間を思い出し、笑い混じりの声で返せば、

 

「来年も、みんなでやろうねっ」

 

京子ちゃんは、楽しそうにそう言った。


「今年したことも、してないことも」


そして、京子ちゃんはオレの手を握って笑った。


─────うん」


その言葉に、笑みと、


嘘を返す。

 

来年なんて無い。
なのに、叶うことのない約束をして。


でも、せめて今だけは笑っている京子ちゃんを見ていられるように。

今した約束。
オレが叶えることは出来ないけど。
誰か、他の誰かに叶えてもらって。

 

オレがいなくなったあとでも、

 


キミだけには優しい嘘を
(君が、笑っていられるように)

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